公募研究
公募研究募集のお知らせ
本領域では、原始的な生命が誕生したと考えられる、地球誕生から約 6億年間 (46-40 億年前)の「冥王代」に焦点をあて、生命がいつ、どこで、どのように誕生したかを明らかにする事を目的とする。冥王代の地球では、大陸、海洋、大気の三要素が循環的に相互作用し、生命誕生場となる極めて多様で動的な環境「Habitable Trinity」が作り出された。この生命誕生場のモデルである「Habitable Trinity モデル」を中核的な作業仮説とし、地球惑星科学と生命科学を基盤とする計画研究と多様な視点の提供が期待される公募研究群から得られる成果のフィードバックにより、原始生命誕生において必須となる条件を特定し、生命誕生場は冥王代地球のどこで実現したのか?そして、それに必要な普遍的条件とは何か?これらの問いに答える「冥王代生命学」を確立する事を目指す。
【研究項目 A06 冥王代生命学】
本領域では、冥王代地球(A01)、冥王代化学進化(A02)、冥王代類似環境微生物(A03)、ポスト冥王代(A04)、生命惑星(A05)の5つの研究項目について、「計画研究」により重点的に研究を推進するとともに、公募研究ではこれら研究項目を融合した研究項目A06「冥王代生命学」を新たに設定し、計画研究を横断する斬新かつチャレンジングな2年間の研究を公募する。1年間の研究は公募の対象としない。また、研究分担者を置くことはできない。
公募研究の採択目安件数は、単年度あたりの応募額400万円を上限とする実験的研究を8件程度、応募額200万円を上限とする理論的研究を4件程度予定している。
公募研究では、特に化学進化および冥王代類似環境微生物に関連する化学系、生命系の研究提案を強く期待する。また、これまでに蓄積してきた3つの研究資源である、冥王代類似環境微生物、地球史試料、微生物統合データベースからなる「地球生命アーカイブ」の活用も可能である。冥王代生命学の醸成のために、若手研究者の応募も強く期待する。